永楽館観光
明治34年に開館した「永楽館」は兵庫県豊岡市出石町ににある小さな芝居小屋です。
歌舞伎や寄席などで大いに賑わっていたようですが、時代の流れと共に活動写真の興業に移りかわり、最終的には映画中心の運営となったようです。娯楽の多様化やテレビで普及で近年まで閉じられていたのですが、平成20年に大改修が行われました。現在まで昔の姿を極力そのまま残されていて、普段は観光施設としてや、舞台公演などで使われています。
出石に行ったらもちろん、お蕎麦も良いですが、永楽館には寄るべきです。写真では感じる事が出来ない、その場所だけにある分厚い歴史を感じることが出来ます。お勧めなのが、ガイドの方の手が空いていたら、ぜひ案内をお願いしましょう。芝居小屋と言っても、内容が深くて、説明してもらった方が断然面白いです。
「まねき看板」これをみると、看板役者とはこういう事かとよく分かります。
毎年、片岡愛之助さんの歌舞伎公演があり、かなり良い感じで展示もされていました。他にもいろんなアーティストのライブコンサートなんかも開催されているようです。
芝居に来た往年の役者の落書きが残っていたり、廻り舞台、楽屋、カツラ部屋、すっぽんに奈落五右衛門風呂まで残っていて、往事を偲ぶ事が出来ます。ほとんど偶然でしょうが、よくぞ建物そのものを改築せずに多くの物が残っていたものだと思います。一時期映画館として使われていたようで、そのポスターなども残っており、それゆえに舞台構造そのものが残っていることに大きな価値があると思いました。
永楽館で歌舞伎が見たい
永楽館を体感すると、ここでぜひ歌舞伎を見たいという気分になります。11月には片岡愛之助の歌舞伎公演が決まってますよとのことで、これはぜひ行きたいと思いました。
とはいいつつも残念ながら生の舞台で歌舞伎は観たことがなったのですが、永楽館に行き、木の舞台や座席を観ていると、ここで歌舞伎を観るのは素敵だろうなぁと気持ちが盛り上がります。しかし、まずはチケットを入手しないと観る権利さえ得られません。片岡愛之助がすごく人気者なのは、大抵の人は知っているので、電話にてチケットを入手するのは至難の業だと事前に聞いていました。
なので、、、9月14日永楽館で販売されるチケットを求めて朝早くから並んできました。正確にはチケット販売の権利を得る整理券を求めて並びました。かなり頑張って起きたのですが、非常に考えが甘く、到着時にはすでに200人強並んでおられました。。。6時過ぎに起きるのでは遅かったです。
整理券をもらい、お昼1時まで出石や豊岡で時間を潰し、なんとか運良く席を確保出来たといった具合です。もちろん席も選んでいる余裕はありません。1番~100番までが9時販売、100番~200番が何時と区切られていて、主催者も観たければ並ぶといった非常に公平な販売をされていました。チケット売る方も大変です。あと20分朝並ぶのが遅かったら、おそらく完売だったでしょう。人気者のチケットを得るのはすごく大変なのだと良い勉強になり思わず、すっかり観光の1日となってしまいました。歌舞伎の感想はまた後日にでも。