切符は1枚

電車に乗ろう

電車に乗ろう

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小学生の頃、同級生が京都の大原に引っ越していきました。少人数の小学校の中で中心的存在でもあったのでその後もしばらくやりとりがあり、夏休みに京都大原に遊びに行くことになりました。
子供のみ数人なので小さな冒険です。

自分達のみ、子供のみで電車とバスに乗って遠くへいくのは、はじめての事なのでかなり強い印象が残る思い出となりました。
バスで菟原から福知山へ、福知山から機関車で京都へ。京都からバスで大原三千院へ。当然冒険なので特急ではなく鈍行列車です。お金もないので節約です。

鈍行列車では福知山から園部に行くと、乗り換えになります。その乗り換えの時に、一人が真っ青になり半泣きで言いました。
「僕、切符1枚しか持ってない!」
もう完全にパニック状態です。僕も含め他のみんなは何を言っているのか分かりません。あたりまえですが僕らも切符を1枚しか持ってないからです。

パニックの原因は簡単。1枚の切符で電車に1回乗れるのだと思い込んでいたのです。理由を説明して僕らはみんな笑いでした。
いまでも良い思い出です。
それと同時に、そんな考えもあるのかと感心したのも憶えてます。

あまり電車やバスに乗る生活でもなく、生活しているとそういう発想もあるということです。これ、結構重要な気もします。

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